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■小麦って?
胚乳(約83%) この部分が小麦粉になります。たんぱく質・糖質などが主成分なのですが 粒の中心部と周辺部では 各成分の含有量に差があります
表皮(約15%) 製粉工程のなかで 小麦粉になる胚乳と分けられ「ふすま」となって家畜の飼料などにも使われます。
胚芽(約 2%) たんぱく質・糖質・ミネラル・ビタミンなど いろいろな栄養素が豊富に含まれています。製粉工程で分離され 健康食品などに利用されます。
■小麦の分類?
一口に小麦と言っても 色々な種類(分類方法)が有ります。例えば、栽培・収穫時期で分けられる「春小麦」「冬小麦」、麦の硬さで分けられる「硬質小麦」「中間質小麦」「軟質小麦」、そして 小麦の粒の色で分けられる「白小麦」「赤小麦」。こういった物は タイプ(種類)として分類され、小麦本来が持つ性質での分類方法です。次に、粉砕製造していく工程で、グレード(等級)として分けられる分類方法。このグレードというのは、一般的に「灰分量」というもので分けられます。灰分量というのは 読んで字のごとく「灰の分量」、小麦粉に灰がどれだけ含まれているかと言うことです。この灰は 小麦粉を高温で燃やした時、蛋白質・デンプン・脂質 等は 燃えてなくなりますが、一部は燃えずに灰色の灰が残ります。これが「灰分」の「灰」にあたります。灰と言ってしまうと懸念されがちですが、実はその主成分が リン・カリウム・マグネシウム・カルシウム 等の ミネラルなんです。決して汚いものでは無いんです(^^)・・・っで グレードの話に戻りますが、等級的に見ると この灰分が 少ない程 上級の粉とされています。上級の粉ほど灰が少ない=粉の色は白い、階級が下がるにつれ灰が多い=灰色がかった くすんだ色になっていくのです。
■軟質小麦?硬質小麦?
硬質小麦 中間質小麦 軟質小麦 デュラム小麦
たんぱく質を多く含んだ小麦。主に強力粉として加工されます。水と捏ねた時には 粘りと弾力がよく、パンに用いられ事が多いです たんぱく質の含有量が中間なのが この中間質小麦。日本では 麺類に多く用いられています たんぱく質の含有量が少ないのが この軟質小麦。粒が柔らかく薄力粉に加工されます。水と捏ねた時の適度な柔らかさを生かし、ケーキ等に用いられます 硬質小麦の一種ですが、強力粉のように「グルテン」が出来難い小麦です。主に マカロニやパスタ等に用いられます
上記のように、小麦は粒の硬さで「硬質(ハード)小麦」や「軟質(ソフト)小麦」に分けられます。一般的には、普通小麦の中で粒が硬いものを硬質小麦、軟らかいものを軟質小麦と呼んでいます。しかし 硬質とか軟質というのは相対的なものなので、その国の歴史的な小麦事情や用途によって 解釈に微妙な差があるのは確かです。例として、西ヨーロッパで菓子用には粒が軟らかい小麦が向いていることは認識されているものの、デュラム小麦を硬質小麦と考え それ以外の普通小麦やクラブ小麦などをすべて軟質小麦と呼んでいたりします。 また 東ヨーロッパでは 区分けの基本とするのが、パン用としての適性であり パンに向かない品質の小麦を軟質小麦としているのです。
■たんぱく質 と グルテンって?
小麦粉の中には 約 5 % 〜 15 % ほどの たんぱく質が含まれています。そして その たんぱく質には 色々な特性を持つたんぱく質が混在しており、その大部分(約85%)が「グリアジン」と「グルテニン」という物質です。小麦粉に水を加え練る事で、この「グリアジン」と「グルテニン」が絡み合い グルテンが形成されます。
「グリアジン」というのは弾力は弱いが 粘着力が強く 伸びやすい性質を持っています。一方「グルテニン」は、弾力は強いのですが 伸びが少ない性質があります。これら二つがバランス良く組み合わさり、伸びも弾力も適度に備わった「グルテン」が生み出されます。
■パンは なぜ膨らむ?
小麦粉を主原料とし、イースト(酵母)の力を利用して膨らむパンについて 何故膨らむのか考えてみましょう。
イーストは小麦に含まれる微量の糖質に作用され 炭酸ガスとアルコールを発生します。この炭酸ガス(気体)を グルテン膜で覆い 風船の要領で膨らませているのがパンです。風船のように膨らんだ発酵生地を 高温のオーブンに入れると生地の温度が上がります。生地温度がイーストの死滅温度(約60度)に達成するまでの数分間、多量の炭酸ガスが発生し 急激に膨らみます(これが「窯伸び」です)。さらに生地温度が上昇すると、グルテンが固化し でんぷんが糊化し 表皮がカラメル化して パンが焼きあがります。



















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