桜ちゃんと初めて逢ったのは 2007年が明けて すぐくらいやったかな
桜ん母の後ろに隠れて 気難しい顔して 困った顔して
でも ちょっと気になるみたいで チラチラ私の顔を見ては 目が合うと『あっ』みたいな顔して・・・
内気で ほんわりしてて ポーッとしてて マイペースで ちょっと頑固で（笑）
おばちゃん、毎日の夕方のお散歩が楽しみでね
『そろそろサクちゃん来るかなぁ〜』思て 公園で待ってたんよ
フェンス越しに私を見付けてくれたら、尾っぽを ふ〜わり ふ〜わり振って走って来てくれたねぇ
サクちゃんの身長の倍は有ろうかという 背の高い草の間から、突如現れて驚かしてくれたり
駆け寄ってきて『頭ナデナデして〜』って言うんかと思たら、いきなりケツ走りが始まり ひとりで興奮してたな
ものすごい急な斜面も 草をかきわけ走り寄って来てくれてさ
おばちゃん嬉しくて ギューッってしようと思ったら、ヒョイッと交わされて スックとお座り・・・
視線は ズボンのポッケ
はいはい、ビスケットね（苦笑
車に乗るんが好きや、って聞いたから 一緒にドライブもしたねぇ
助手席に行きたいのに 母ちゃんにアカン！言われて、シートの間から 顔だけだして前を見てさ
顔をあげてんのも しんどいやろな思て 運転席から左手の平を差し出したら チョコンとアゴを乗せてね
ドライブ言うても その殆どが短距離でメル子ままちゃん家やったけど
それでも嬉しくて 尾っぽ た〜っくさん振って 車に乗り込んでたサクちゃん
時には 母ちゃんを引きずって コケてんのに、無視して乗り込んでたりして（ぷぷっ）
フロントガラスから見える 流れる景色が好きだったサクちゃん
サクちゃんは 花音と同じで、ワンコが苦手。特に ガサツな稲穂タイプはね（笑
花音とのお散歩は好きやったけど 稲穂とのお散歩は嫌がってたもんな（＾ｍ＾）
花音な、サクちゃんが初めてのお散歩友達やったんよ
お互いの事を干渉せぇーへんけど、でも 横に並んで歩いてると なんか楽しい。
ムッチムチな身体の花音と コートがピカピカ輝いていたサクちゃん
二頭並んで歩いてる姿を後ろから見てるの、おばちゃん好きやった
お散歩の帰り 遠回りしておばちゃんの家の前まで来てくれて バイバイしたとき
『さくら、帰るで』言うて リードを引っ張る母ちゃんを無視して ずーっとコッチ見てたな
あん時 おばちゃんに何か言いたかったん？
“もうちょっとビスケットちょうだい”
おっとりしてるサクちゃんは いつも皆の笑顔を作ってくれてんな
『私、そこの わらび餅が食べたいだけなんですけど・・・』
出来上がったばかりの首輪を 無理矢理（？）試着させられて
首元まで下ろすと 毛で見えんくなるからて、中途で止められて（笑
ワンコがいっぱいの所に行っても いつも ぽ〜っとしてて、陰が薄いねんけど存在感のあるサクちゃん
そんなサクちゃんが あたしもメマも 大好きやったわ
毎月のようにメマん家で集まってたけど、2008年の夏から体調を崩してしもたサクちゃん
毎日毎日 ほんとにずーっと毎日 付きっ切りで看病をしてた母ちゃんの心も崩れてしまわんようにと
メマが 食事に誘ってくれたのが 夏も終わりかけてた９月
着いた頃は晴れてたのに、いつの間にか雲行きも怪しくなって 大雨＆カミナリ
カミナリの大きな音で サクちゃんが興奮しないようにと
ほっかむりを された。
けれど、カミナリに一番驚いてたのは 何を隠そう「桜ん母」でしたけどね（苦笑
先日の日曜
なんとなく 『あ。サクちゃんに逢いに行こ』思て お土産にパンとお菓子を持って遊びに行きました
薬で喉が渇くんか、お水を一杯飲んでたけれど
今までのサクちゃんと なーんにも変わらんくて、ワホワホ喜んでくれたサクちゃん
桜ん母のご主人さんも居てはって お休みの所 悪いなぁ・・・なんて思いながら、一時間ほど滞在
サクちゃんに『またなっ』っていうて玄関を出て ふと二階を見上げると
いつもそんな事しないのに ベランダから顔を覗かせて見送ってくれたサクちゃん
車に乗り込んで サクちゃんが好きやったフロントガラスから覗いて、手を振ってバイバイ。って。
その二日後の朝、サクちゃんは 逝ってしまった。
あまりに可愛くて 神様が連れて行ってしまった。
今はまだ サクちゃんが居なくなってしまったこと 信じられなくて
ふと『あ、居ないんや』と思い出すと 胸が痛くなる
サクちゃんは どう？寂しくない？
道に迷ってない？
迷ったら 夢に出てきて 道 聞いてきてな。
なんやったら おばちゃん ずーっと寝て 待ってよか？（笑
サクちゃん
いままで 本当にありがとう
初めて逢った時と変わらず、ずっと愛してるよ
